オーダーメイドの収納設計――大切なのは、棚や戸棚をたくさん設けることではなく、仕切りや区画をどれだけ的確に分けるかです。
オーダーメイドの収納効率は、収納スペースの総面積ではなく、各キャビネットが適切な位置で適切な役割を果たしているかどうかに左右されます。本稿では、玄関・キッチン・寝室という使用頻度の高い3つの空間を軸に、『近い場所に配置する』『隠す/見せるのバランスを取る』『柔軟性を備える』という3つの基本原則の具体的な実践方法を解説します。
一、収納設計の三つの基本原則
身近な場所に収納する:物の収納場所は、できるだけ使用シーンに近い位置に配置しましょう。玄関では靴や傘を、キッチンでは鍋や調味料を、寝室では衣類や寝具を収納します。動線が短ければ片付けもスムーズになり、作業台の上にものが溜まりにくくなります。
隠す8、見せる2:キャビネットの80%を閉鎖式とし、残り20%はオープン棚やディスプレイ用に確保する。オープン棚を過剰に設けると、清掃負担が増えるだけでなく、視覚的にも散らかって見えやすくなる。
柔軟な余白の確保:収納スペースは一度に詰め込みすぎず、20%~30%の余裕を残しておきましょう。これにより、家族構成の変化や物の増減に対応できます。
BOSNIEは設計段階において、まず施主の所有物の種類と動線を整理し、次に収納家具の配置位置や各スペースの割合を決定することで、「収納はたくさん作ったのに、結局物が置き場所がない」という事態を防ぎます。
二、玄関:超薄型収納棚で狭い空間を解消
狭小な玄関スペースでは、奥行きに限りがあるため、従来の35〜40cmの奥行きを持つ天井まで届くタイプのシューズクローゼットは、通路を圧迫しがちです。よりコンパクトな解決策としては、奥行き25〜30cmの超薄型埋め込み式の天井まで届く収納棚を採用し、内部には固定式の棚板の代わりにフリップ式のシューズラックや横引き式のシューズラックを設けることで、収納容量はほぼ同じながらも、占有面積をさらに小さくできます。下部には15〜20cmの浮きスペースを設け、普段履く靴や掃除ロボットを置くのに便利です。扉には鏡面素材を選ぶと、身だしなみの整頓にも役立ち、視覚的に広がりを感じさせる効果も得られます。

三、キッチン:コーナーと大型引き出しが効率の鍵
キッチン収納の非効率は、多くの場合、コーナー部分と吊り戸棚下の収納に起因します。従来の固定式棚板では、コーナー奥の物が取り出しにくく、吊り戸棚の一段だけの棚板では、下段の鍋類を手をかがめて探さなければなりません。その代替案として、コーナーにはフライディッシュラックや回転式棚板を採用し、吊り戸棚にはできるだけ引き出しを設けて、一段の棚板の代わりに仕切り付きの引き出しを使えば、食器や鍋、保存容器を層別に収納でき、引き出してすぐ取り出せるので見通しも良好です。また、キャビネットと壁、冷蔵庫との間の狭い隙間(10〜15cm)には、オーダーメイドの極細タイプの引き出しラックを設け、調味料や乾物を収納すると便利です。
BOSNIEのオーダーキッチンキャビネットは、機能性金物の統合において長年の実績を積み重ねており、L字型・U字型・I字型のキッチンそれぞれのコーナー形状に応じて、最適な引き出し式ラックやスライド式収納システムを提案できます。

四、寝室:オーダーカラーボックスは数よりも比率が重要です
クローゼットの収納効率を左右する重要な要素は、ハンガー掛けスペースと畳み置きスペースの割合です。実際の使い勝手を考えると、ハンガー掛けのほうがはるかに便利で、衣類もシワになりにくいことから、ハンガー掛けスペースを全体の約70%にし、畳み置きスペースはあくまで補助的な位置づけとするのがおすすめです。
具体的な寸法の目安としては、短い衣類用エリアは高さ80~120cm、長い衣類用エリアは130~140cm、畳み置き用エリアは30~35cm、引き出しは15~20cmとし、天板部分には布団や毛布を収納します。ズボン掛けは引き出し式を採用することで、たたんで収納するよりも省スペースになり、シワもつきにくくなります。寝室のスペースに余裕があれば、ベッドの端やドアの裏側に「仮置きエリア」を設けると、前夜着ていた衣類を一時的に収納できるため、椅子の背もたれやベッドの端に長袖の衣類が放置される状況を大幅に減らすことができます。
五、バルコニー:家事収納の統合ロジック
バルコニーの収納は意外と見落とされがちですが、洗剤や掃除道具、アイロン用品などが散らかっていると、常に視覚的な乱れを生み出します。バルコニーの一側面には天井まで届くオーダーメイドの家事収納キャビネットを設け、奥行約60cmとし、下部には洗濯機と乾燥機の設置スペースを確保、中央部には洗面台または作業台を配置、上部には使用頻度の低い清掃用品を収納します。キャビネット内部にはコンセントと給排水用の配管も予め設けておきます。扉の素材には耐候性に優れたものを選び、日差しや湿度の変化に対応できるようにします。BOSNIEの提携ブランドである韓国のPMMA製品は、汚れやシミに強く、耐光性にも優れ、表面処理済みで経年変化も少なく、バルコニー環境に最適です。

収納設計の本質は「物を隠すこと」ではなく、すべてのアイテムに使い勝手に合った適切な置き場所を確保することです。身近な位置に配置し、見せる部分と隠す部分をほどよくバランスさせ、柔軟性を残す——この三つの原則を玄関・キッチン・寝室・バルコニーといった各空間の具体的なゾーニングに落とし込めば、収納スペースの総面積を増やさなくても、暮らしの整然さは格段に向上します。


