本プロジェクトは、暮らしの様子と家族そのものに着目し、空間が自然と心地よさを醸し出すよう配慮するとともに、空間言語を通じて「家」の意味を適切に読み解き、表現することで、空間全体をこの家族の情感の結びつきの場へと仕上げています。
リビングは全体的にすっきりとして清潔感があり、床から天井まで続く窓の向こうに広がる緑が映え、いきいきとした心地よさと安らぎをたっぷりと感じられる、まさに自然に近いひとときを過ごせる空間です。

間取りの中では、連なる吊り下げ照明、シンプルさを取り戻したテレビウォール、壁に寄り添うアートな掛け絵、文芸的な趣を感じさせる洗練されたセンターテーブルなどが、ナチュラルウッドの温かみのある色調と調和し、ぬくもりある雰囲気を紡ぎ出しています。これにより、家の持つ情緒がゆったりと、そして楽しく広がります。
ダイニングとキッチンが一体となった設計は、使い勝手も快適で、ブラインド越しに差し込む自然光が空間全体をやわらかく満たします。ダイニングには天然木製の家具を採用し、最も優しい色合いと素朴な質感で、最も素朴な暮らしの姿を表現しています。個性的なデザインの丸太をモチーフにしたペンダントライトが、居心地よく上品な食事の時間を演出します。

木製の仕上げやLEDストリップ、装飾品のアクセント、手塗りの塗装による質感が全体のデザインに溶け込み、空間言語ならではの方法で、心地よい余韻を伝えています。開放的なキッチンに身を置けば、料理を準備するひとときが、笑いあふれる会話のきっかけとなり、忙しい日常の中で家族の触れ合いのひとときをさらに豊かにしてくれます。

主寝室は空間全体のスタイルを引き継ぎ、シンプルなラインと色面の組み合わせによって、静かで雅やかな憩いの場を創り出しています。空間の柔らかさは家具や寝具の質感にも表れ、身体のサイズに合わせた快適さとリラクゼーションを実現しています。

シンプルでおしゃれなコーディネートがバスルームに洗練された品格を与え、すっきりと整った壁面のラインが立面に豊かな奥行きを生み出しています。控えめで素朴な佇まいが随所に見られ、自然の光が室内に注ぎ込み、一日の疲れを洗い流して、一夜の安眠を静かに享受できる空間となっています。

娘の部屋は温かみとやさしさに満ち、純粋で淡麗な子どもの時代を象徴しています。静かで美しい空間でありながら、活発さも失っていません。ペンダントライトやベッドサイドランプは丸みを帯びて愛らしく、多層構造の収納棚や衣類ハンガーが、小さな住まい手にとって大切な物や日々の必需品を収めるためのスペースをしっかりと確保しています。

木製の仕上げと白い壁面の調和が、男の子の部屋にニュートラルでバランスの取れた印象を与えています。窓際のデッキとベッドの調和が、空間全体に明るくシンプルな雰囲気を漂わせ、ほのかに男の子らしい力強さと無邪気な可愛らしさを秘めています。
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誰の心の奥深くにも、不思議な庭園がひそんでいます。家族とともに長く暮らす中で、すべては自然に起こっています。午後の陽射しと緑、風に揺れる竹の影の斑模様――そんな何気ない日々のなかで、生活の滋味をじっくりと味わうことが、この住宅デザインにおける私たちの心のよりどころなのです。


